源氏物語あらすじ その3

源氏物語あらすじ その3

玉鬘十帖 

 玉鬘十帖(「玉鬘」より「真木柱」まで。源氏35-36歳) 

夕顔と頭中将の子・玉鬘は、運命のめぐり逢わせによって源氏に引きとられ六条院に住まうことになる。彼女は源氏、源氏の弟・蛍兵部卿宮、柏木(異母兄にあたる)などから求婚されるが、結局はもっとも無粋な髭黒大将が強引に彼女と結婚する。玉鬘十帖は彼女をめぐる物語を中心に、「初音」から「行幸」で六条院の一年を優雅な筆致で描く短い帖によって構成されており、話の運びよりも風情が主体となっている。 

 玉鬘 

(源氏35歳3月-12月) 

夕顔の死により、玉鬘は乳母に連れられて大宰府へ移り、美しく成人する。父・内大臣に一目逢わせたいと願う乳母と共に初瀬に参籠した折、かつての夕顔から今は源氏に仕えていた女房・右近と偶然めぐり逢い、源氏に養女として引き取られる。 

初音 

(源氏36歳正月) 

年明けて六条院の優雅な初春の情景が描かれる。しかし源氏の元に年賀に来る若公達は、玉鬘の噂に気もそぞろである。 

胡蝶 

(源氏36歳3月から4月) 

三月、秋好中宮の宿下りにあわせて六条院では船遊びが行われ、その後もさまざまな行事が続く。玉鬘のあまりの魅力に、源氏までが冗談めいた思いを打ち明ける。 

蛍 

(源氏36歳5月) 

玉鬘は鬱々として楽しまないが、源氏は彼女に好意を持つ公達をからかって楽しむ。弟・兵部卿宮が来訪すると、源氏は御簾の中に蛍を放って、玉鬘の美貌を彼に見せつける。六条院では五月雨のつれづれに絵物語がはやり、源氏と玉鬘が物語論を交わす。 

 常夏 

(源氏36歳6月) 

夏のある日、源氏は夕霧や若公達を招き、内大臣が玉鬘に対抗して最近引き取った娘・近江の君の悪趣味や無風流を揶揄し、その後撫子(常夏)の咲き乱れる御殿に玉鬘を訪ねる。 

篝火 

(源氏36歳7月) 

秋のはじめのある夜、源氏は玉鬘に琴を教え、庭に篝火を焚かせて添臥する。しかし男女の関係にはならない。 

野分 

(源氏36歳8月) 

野分(台風)の翌朝、夕霧は源氏の妻妾を見舞いに六条院に行き、偶然紫の上を見て心を惹かれる。また玉鬘に戯れる父の姿に、不審を抱く。  

行幸 

(源氏36歳12月-37歳2月) 

冬、大原野の行幸で玉鬘に執心する冷泉帝を垣間見た彼女も、にくからず思う。源氏は内大臣に真相を打ち明け、入内に向けてまずは玉鬘の裳着(古代女性の成年式)を行うことを話し合う。年明けて春、玉鬘は裳着を行い、内大臣と親子の対面を果たす。 

 藤袴 

(源氏37歳秋) 

秋、内大臣の母・大宮が物故し、孫にあたる夕霧や玉鬘らは服喪する。玉鬘入内の噂が高くなるにつれて求婚者たちの思いは乱れ、玉鬘の出自を知った夕霧も藤袴一枝を御簾に差入れて彼女に意中をあかす。 

真木柱 

(源氏37歳冬-38歳11月) 

秋の末、かねてより玉鬘に思いをかけていた髭黒大将が女房の手引きにより、玉鬘と強引に関係を持つ。源氏や冷泉帝の落胆は言うまでもない。玉鬘に夢中の髭黒はもとの北の方や彼女との子供たちをまったく顧みず、怒った舅・式部卿宮は娘と孫を引き取ると決める。姫君は父との別れを悲しんで歌を詠み、真木の柱の割目に挟んで残す。翌年の秋、玉鬘は髭黒の子を生む。 

六条院の完成と栄華 

 梅枝 

(源氏39歳春) 

明石の姫君の入内が近づき、源氏は贅を尽くした準備を整える。その一環として名香の調合がひろく諸家に呼びかけられ、梅の咲く春のある日薫物合が行われる。晩春、明石の姫君の裳着が盛大に行われる。 

 藤裏葉 

(源氏39歳3月-10月) 

夕霧と雲居雁の結婚を遂に内大臣が許し、明石の姫君は東宮(朱雀帝の子)に入内する。さらに冷泉帝は翌年が源氏四十の賀であることを知って、彼を准太上天皇に進める旨を勅する。冬、冷泉帝が六条院に行幸し、源氏の栄華はここに極まる。少年の日、高麗の人相見が彼に告げた「その身は帝王にあらず、臣下にあらず」という予言は的中する。

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