源氏物語あらすじ その2
須磨流寓から都へ
須磨
(源氏26歳3月-27歳3月)
罪せられそうな気配を敏感に察し、源氏は先手を打って須磨に隠遁する。関わりのある女君たちに別れを告げ、紫の上の身上を心配しつつ京を去る源氏の姿は、あわれぶかい。翌年春、海辺に源氏が上巳の禊を行うと天に嵐がおこる。一方で隣国の明石入道は、須磨に源氏が仮寓することを知って娘との結婚を画策する。
明石
(源氏27歳3月-28歳8月)
父帝の夢告により源氏は須磨を離れ、明石入道がこれを迎え入れる。入道の娘・明石の御方と源氏は関係し、やがて妊娠の兆候があらわれる。一方都では朱雀帝の夢に桐壺帝があらわれ、源氏は無実の旨を告げて叱責する。帝は源氏追放を悔いて勅旨によって帰京を命じる。源氏は明石の御方に心を残しつつ、京へと戻る。
澪標
(源氏28歳10月-29歳冬)
帰京後、源氏は順調に政界に復帰し、栄耀の道を歩みはじめる。年変わって、朱雀帝が退位する。実は源氏と藤壺の子でありながら東宮であった冷泉帝が即位する。秋、源氏は須磨明石の流浪を守護した住吉明神に詣でる。明石の御方もたまたまこれに来合わせていたが再会はできなかった。また新帝即位により斎宮が交替し、六条御息所とその娘の斎宮が帰京。間もなく御息所は病死する。源氏は御息所の遺言にしたがって彼女を養女とし、冷泉帝に入内させて斎宮女御とする。
蓬生
(源氏28歳秋-29歳4月)
源氏逼塞の間、ほかに頼るものとてない末摘花は一途に彼を待ち続け、落魄の生活にも耐えていた。帰京した源氏は彼女を訪れ、その純情に心を動かされる。
関屋
(源氏29歳9月)
夫に従って常陸に下っていた空蝉が帰京する。石山寺参詣の途次、その行列に行合わせた源氏は思わず歌の贈答を行う。
空白部分
(源氏30歳)
この年は物語のなかに記述がない。
絵合
(源氏31歳春)
冷泉帝の後宮に時めく六条御息所の娘・斎宮女御(梅壺女御。のちの秋好中宮)と権中納言の姫君・弘徽殿女御は、それぞれかつての親友であった源氏と頭中将(ここでは権中納言)が後盾となって寵を競っている。宮中に絵合が行われることになり、二人はおのおのみずからの姫君を勝たせるべく絵巻の収集に余念がない。絵合の当日、源氏が須磨流浪の折の自筆の絵巻が藤壺と冷泉帝に賞賛され、斎宮女御方の勝ちとなる。
松風
(源氏31歳秋)
源氏は明石の御方に上洛をうながすが、身分を恥じる彼女はなかなか肯んじえない。入道の薦めによりやっと大堰川あたりの別邸へ忍んで上京した彼女を源氏は喜び迎え、姫君とも親子の対面を果たす。源氏に事情を聞いた紫の上はみずからに子のないことに引きくらべ嫉妬を覚えるが、ゆくゆくは姫君を紫の上の養女としようという源氏の言葉に喜ぶ。
薄雲
(源氏31歳冬-32歳秋)
明石の姫君が源氏のもとへ引きとられ、大堰の別邸では親子の悲しい別れが繰り広げられる。翌年の春、藤壺が崩御し、源氏の悲哀はかぎりない。一方で冷泉帝はふとしたことからみずからの出生の秘密を知り、実の父である源氏を皇位につけようとするが、源氏はこれを諌め、秘密を守りつづける。
朝顔
(源氏32歳秋-冬)
かつて源氏が深い思いを寄せていた朝顔の斎院が退下する。世人の噂が高いために、紫の上は不安の色を隠せなかったが、朝顔は源氏の求婚を拒み通す。源氏は紫の上に女君たちのことを語るが、その夜夢に藤壺が現れ、罪が知れたと言って源氏を恨む。
少女
(源氏33歳4月-35歳10月)
葵の上との子・夕霧が元服する。源氏は思うところあって、彼を大学に学ばせるが、貴顕の子弟として夕霧はこれを恥じる。恋仲の幼馴染・雲居雁の父はかつての頭中将であるが、今や内大臣であり源氏の政敵として、彼女との仲を塞えており、夕霧は鬱々とする。翌々年、源氏の邸宅・六条院が完成する。院は四季の町に分けられており、春に紫の上、夏に花散里やその他の人びと、秋は斎宮女御の宿下りの町(このために秋好中宮と呼ばれる)、冬に明石の上が住まいする。末尾に、紫の上と秋好中宮の春秋の争い歌がある。
